整理整頓、いつやるの?
年齢を重ねるにつれ、時間の流れが早く感じられることはありませんか。
体力や気力、そしてこれからの暮らしのこと。先々を考えると、不安がよぎることもあります。
「いつか、元気なうちに片づけよう」
そう思いながらも、なかなか手をつけられないのが、持ち物の整理です。
思い出が詰まっていて手放せない。「もったいない」という気持ちや、「まだ使えるかもしれない」という迷い。自分ひとりでは、なかなか決断できないこともあります。
そんなとき、ふと思うのです。
「この片づけ、ひとりで頑張る必要はないのではないか」と。
今日は私の家、次はあなたの家
そこで考えたいのが、知人や近所の人同士で助け合いながら行う「持ち物の見直し」です。
今日は私の家、次はあなたの家。
一緒にモノと向き合い、思い出を語り合いながら、これからも使いたいもの、手放してもよさそうなものを考えていく。ひとりでは途中で手が止まってしまう片づけも、誰かがそばにいてくれれば、一歩を踏み出せるかもしれません。
もちろん、相手のモノを勝手に捨てたり、手放すよう迫ったりしてはいけません。決めるのは、あくまでも本人です。
大切にしたい、3つの心がけ
一緒に片づけるときには、心に留めておきたいことがあります。
- 相手の気持ちや判断を尊重すること。決めるのは本人です。
- 無理をせず、できる範囲で行うこと。
- お金をかけすぎず、お互いの知恵と時間を持ち寄ること。
助け合うからといって、無理をする必要はありません。できる人が、できるときに、できる範囲で手を貸す。そんな「お互いさま」の気持ちが、心の負担を軽くしてくれるのではないでしょうか。
小さなつながりから、助け合いへ
とはいえ、近所の人同士で助け合うのは、簡単なことばかりではありません。
相手に気を遣わせないだろうか、どこまで手伝えばよいのだろうか。そんな迷いもあるでしょう。だからこそ、最初から大きなことを始める必要はないのかもしれません。
地域の小さな集まりや、日常のちょっとした会話から始めてみる。顔を合わせ、言葉を交わすうちに、困りごとを相談したり、さりげなく手を貸したりできる関係が生まれてくるのではないでしょうか。
持ち物の見直しは、単にモノを減らす作業ではありません。 「これからの人生を、どう心地よく生きていくか」を考える機会でもあります。
ひとりで頑張らなくてもいい。困ったときは頼り、誰かが困っていたら手を貸す。新しい助け合いの関係が身近なところから広がっていけば、地域の暮らしも少しずつ変わっていくのかもしれません。
「いつか」ではなく、「今できることを、今のうちに」。
まずは垣根を低くして、身近な人と話すことから。そんな小さなつながりを大切にしていきたいものです。
(執筆者)
上田真梨子 (うえだ まりこ)
空間整理アドバザー

